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■どうして眠るの?
仕事は忙しいし、いろいろやりたいことや楽しみたいことも尽きない毎日。眠らずにすめば、一日がもっと長くなるのに…、と思ったことはありませんか? しかし、明日のためには眠っておかないと大変だということを、私たちは経験的に知っています。
睡眠の目的とは、ズバリ、脳と体の疲労回復です。特に大脳の。
体の疲れはソファに腰掛けてゆったりしていればある程度回復しますが、大脳は意識がある限りフル稼動しています。コーヒーカップを持とうとする動作も、赤信号を認識してブレーキを踏むのも、すべて大脳が指令をくだしているのです。
大脳が疲れ果てて間違った指令をださないように休ませてメンテナンスをすることが、睡眠の一番の目的です。
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■眠らないとどうなる?
寝不足のときを思い返すとわかりやすいでしょう。頭や体のコンディションはどうですか?
頭がボーッとする、集中力がない、ミスをしやすい、体がだるい、やる気がでない、風邪をひきやすいなど、さまざまな支障をきたします。
また、細胞や血液の新陳代謝も悪くなるので、肌の張りがなくなったり、目の下にクマができたりと、顔色も冴えません。そうならないように、今の自分に必要な睡眠時間を確保するように心がけましょう。
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■眠らないと眠ってしまう
睡眠時間が十分とれていない人には、何とかやりくりしてもらいたいのですが、眠りたくても眠れない、いわゆる不眠症の場合はどうなってしまうのでしょうか。
脳の機能を回復できないと、判断を誤って事故につながったり、感情のコントロールができずに周囲に危害を及ぼすこともあるでしょう。内臓機能も低下しますから、疲れ果てた脳のままでは生命が危険です。しかし、人間とはよくできたもので、そうなる前に、必ず眠れるようにできています。
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■何時間眠ればいい?
睡眠時間が6時間以下でも心身の疲労回復ができる「ショートスリーパー」と、9時間以上眠らないと疲れがとれない「ロングスリーパー」が、それぞれ人口の10%未満といわれています。それ以外の大多数の人は6〜9時間のあいだですから、少なくとも6時間は眠ったほうがいいでしょう。
ただし、精神や身体の状態、季節によっても、必要な睡眠時間が違ってきます。やる気に満ちているときは睡眠時間が比較的短くても大丈夫ですが、ストレス過多で疲れているときは長い眠りを要求します。また、夏は睡眠時間が短くなり、冬は長くなります。これは日照時間が関係しているといわれています。
このように睡眠時間は状況や環境によっても違ってきますから、日中の状態をバロメーターにしてください。
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■レム睡眠とノンレム睡眠
ひとくちで睡眠といっても、その中身はレム睡眠とノンレム睡眠という異質の眠りで構成されています。
レム睡眠中は、脳は活発に動いていますが筋肉はだらりと弛緩しており、まぶたを閉じていても眼球がキョロキョロ動くという特徴があります。鮮明な夢を見るのはこのときが多く、脳にインプットした情報の整理もしています。
ノンレム睡眠はレム睡眠以外の睡眠で、眠りの深さが4段階に分かれています。ステージ1はうとうとした眠りで、半分意識が残っているような状態。ステージ2はすやすと眠っている状態。ステージ3〜4はぐっすり眠っている熟睡状態で、専門用語で徐波睡眠といいます。徐波睡眠がとれると成長ホルモンが分泌され、新陳代謝が高まって細胞も修復されます。
一晩の眠りはノンレム睡眠ステージ1から始まり、2→3→4と深くなり、その後浅くなっていって、レム睡眠に入ります。このノンレムとレムがワンセットでおよそ90分。これを一晩に何回かくりかえして朝を迎えます。健康な睡眠は、眠り始めが最も深く、徐々に浅くなっていきます。睡眠サイクル90分の中でレム睡眠が占める割合は、眠りはじめが短く、明け方になるにしたがって長くなっていきます。
質のよい睡眠は、徐波睡眠とレム睡眠がバランスよく取れていることが大切です。レム睡眠を適度にとるには、一般的には6時間以上の睡眠時間が必要となります。徐波睡眠を得るためには、寝つきがスムーズであることが鍵になります。『快眠の6ヶ条』を参考にして、快眠度をアップさせましょう。
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■寝だめはできるの?
睡眠は柔軟性がありますから、寝不足が続いても週末に少し長めに眠ることで体を調整することができます。ただし「平日は3時間睡眠で、週末に10時間まとめて眠ろう」と、ここまで極端なことはできません。平日よりも2時間以上週末の睡眠時間が長い場合、平日が短すぎるといえます。
そして基本的に寝だめはできません。多少の睡眠不足を週末に補うことはできても、これから忙しくなるから今のうちにいっぱい寝ておこう!ということに、残念ながら体は対応していません。かえってリズムを崩して、眠りの質を落とすだけです。
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■赤ちゃんがよく眠るわけ
産まれたての赤ちゃんは、一日のほとんどを眠って過ごします。成人の場合、レム睡眠の割合は20%程度ですが、赤ちゃんはおよそ50%を占めています。脳が活発に働いているレム睡眠によって、脳を発達させているのです。
産まれたての赤ちゃんは小刻みに眠ります。これは脳が未発達なため、睡眠をコントロールすることができないからです。レム睡眠をたくさんとって徐々に脳が発達してくると、夜にまとめて眠るというパターンができてきます。それは3ヶ月をすぎた頃で、睡眠が完成するにはさらに年月を要します。
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■女性の眠り
‘子孫を残すための出産’という重要な役割がある女性の眠りは、女性ホルモンの影響により、実に変化に富んでいます。
排卵前に眠ってばかりいると、受精相手である男性にめぐりあうチャンスが少なくなるので、睡眠時間は短くなります。この時期は身体的にも骨盤と肩甲骨が締まるので、胸がはって、腰は引き締まり、体型的にも魅力を増します。
受精をすると、今度は強い眠気に襲われます。繁殖のチャンスをクリアすれば、その後はおとなしくしていたほうが安全だからです。妊娠初期に体がだるく、頭がスッキリせず、眠気が強いのは流産を防ぐためなのです。このような症状は、妊娠したときに限らず、月経のたびに見られます。
また、ホルモンバランスが崩れやすい更年期にさしかかると、不眠の症状を訴える人が急増するのも女性の眠りの特徴です。
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■高齢者の眠り
脳の神経細胞は25才をピークに、徐々に減少していきます。そして、40才を過ぎると急に加速します。「人の名前が出てこない」「物忘れがひどくなった」というように、脳の働きが鈍くなると、当然眠りにも影響が出てきます。「寝つきが悪くなった」「よく眠れない」「途中で目が覚めてしまう」…。深い睡眠が減少するので、熟睡感が得にくくなったり、夜が明ける前から目が覚めてしまうことも。
だんだん体力が落ちてきたり、記憶力が低下するように、睡眠は年齢とともに変化していくものと受け止めて、ライフスタイルを見直しながら上手に折り合いをつけていくことが、眠りとつきあっていくコツといえましょう。
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