• 三橋美穂

117. アルコールを減らして睡眠改善

(2018/08/01)



5月から始まった3回連続セミナーの最終回が昨日でした。3日程×各3回と長丁場だったので、無事に終えてホッとしています。参加者の中には、お酒によって睡眠の質が落ちている人が何名かいました。

「仕事後のビールが楽しみなんです!」 「夫に付き合って、毎晩日本酒1合飲んでいます」

お酒を飲むと、決まって中途覚醒が起こります。アルコールが分解されたあとに交感神経が刺激されるため、寝入って3時間くらい経つと目が覚め、その後眠れなくなるのです。

夫に付き合って飲んでいた人は、止めた途端に中途覚醒がなくなり、朝まで連続して7~8時間眠れるようになったと、驚いていました。ただ、脱アルコールと同時に、腹巻きもするようになったため、「本当にお酒のせい?」と、途中で疑問が沸いてきたそうです。試しに飲んでみたところ、夜中に目が覚めて、原因がお酒にあったことが、明確になったとのことでした。

もう一人、ビールが大好きで毎晩350ml缶を2~3本飲む人には、半分に減らすようにアドバイスしました。楽しみにしているので、完全に止めるのはストレスが多いと判断したからです。

半量にしただけでも、如実に効果が現れました。途中でトイレに起きたあと、今までは1~2時間眠れなかったのが、すぐに眠れるようになったそうです。今でも夜中に2回トイレに起きますが、すぐに眠れるので、その人にとっては悩みではなくなり、適量を飲みながらいい頃合いを見つけることができました。

【健康的に過ごすためのアルコール摂取量の目安】はこちらです。 ※1日平均純アルコールで約20g程度(「健康日本21」より)

 ・ビール 中瓶1本(500ml)  ・日本酒 1合(180ml)  ・焼酎 0.6合(110ml)  ・ウィスキー ダブル1杯(60ml)  ・ワイン 1/4本(180ml)  ・缶チューハイ 1.5缶(520ml)

これには下記の注釈があります。  ・女性はこれよりも少ない量(3分の2まで)  ・アルコール代謝能力の低い者は、これより少ない量  ・65歳以上の高齢者は、より少量の飲酒に  ・アルコール依存症者は適切な支援のもとに完全断酒が必要  ・飲酒習慣のない人に、この量の飲酒を推奨するものではない

また、2017年に発表された最新のイギリスの研究によると、長期間にわたって飲酒を続けると、ほどほどの量でも脳がダメージを受けると報告されています。平均年齢43歳の男女550人を対象に、過去30年にわたるデータを解析して、1週間のアルコール摂取量と脳の変化との関連を調べました。その結果、過去30年間のアルコール摂取量が増えるごとに、海馬の萎縮リスクが上昇していました。

以上のように、良質な睡眠のためにも、健康のためにも、できるだけアルコールは控えたほうがよさそうです。

こんな例もあります。 ワインが大好きだった50代の男性が、病気になったことがきっかけで断酒したところ、ぐっすり眠れるようになったと教えてくれました。思わぬ効果を喜びながら、睡眠が浅かったのは、お酒が原因だったと実感したそうです。

お酒の量を減らしたり、多量に飲んだ翌日は飲まないなど、1週間単位で酒量を調整しながら、上手に付き合ってください。


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