Sleepeace Café
快眠セラピスト・睡眠環境プランナー 三橋美穂の睡眠情報サイト
アクエリアス時代の新しい眠り(コラム)

【記事一覧】
136. 明るい未来、不眠は過去へ
135. 睡眠時間とパフォーマンス
134. S.O.P.(Save Our Planet)
133. 絶対的な愛
132. 対立・分断から、統合・共生へ
131. 睡眠で貢献する地球温暖化対策
130. 病気になったら寝て治す
129. 70億の人々への思いやり
128. 新しい家族の形 ~血統から霊統へ
127. 夏の快眠法 ~温熱環境は6要素で決まる!~
126. 新時代はグループワーク!
125.自己に誠実に生きる
124. 睡眠で意志を育む
123. 外なる音を遮って、内なる音に耳を澄ます
122. 多様性を受け入れる
121. 静かに自分と対峙する
120. ハートを開いて分かち合う
119. グループワークの時代
118. 眠ることを選択する
117. アルコールを減らして睡眠改善
116. 精神的な豊かさを体験する
115. 人はなぜネガティブな夢を見るのか
114. 「やらない」をやるに価値がある
113. 静かな音楽でゆったり深~く眠りにつく
112. 2つの意識を意識する
111. 問題解決の思考から、新しい可能性の時代へ
110. アクエリアス時代は “希望”の時代
109. 静のリラックス、動のリラックス
108. キャンドルの炎が心を静める
107. 幸せな睡眠は“祝福”
106. “秋バテ”を防ぐ眠り方
105. 新時代の経済の始まり~シェアリング・エコノミー~
104. “睡眠負債”は “うお座の負債”
103. すべての人に豊かな夜時間を
102. 頭皮をほぐして快眠を
101. ただ“在る”ことに価値がある世界
100. 寝床は眠りに集中する場
99. 創作した人生を生きる
98. 分かち合いが世界を変える
97. スリープ・レボリューション
96. ハートから言葉する
95. “今”に集中して、充実した一日を
94. 個性が尊重される新しい社会を
93. 本物を見分ける目をもつ
92. ぐずる赤ちゃんを寝かしつける方法
91. 世界が変わると、眠りも変わる(その2)
90. 旅先でもぐっすり!ホテルで快適に眠る方法
89. 世界が変わると、眠りも変わる
88. 絵本のチカラで癒しを
87. 寝室のヒートショックに注意!
86. ぐっすり眠って、前進しよう
85. たった10分で寝かしつけ!魔法のぐっすり絵本
84. シニア世代の陥りがちな不眠の原因
83. ぐっすり眠れる人は認知症にならない
82. 枕とマットレスは一緒に選ぶ
81. 一人ひとりの行動が新時代をつくる
80. スッキリした空間で快眠を
79. 最適な睡眠時間を知る方法
78. 一人ひとりの存在が、世界に影響を与える
77. ダニ対策は、乾燥・吸引・洗濯!
76. 森を見てから、木を見て行動する
75. 願いを叶える近道は睡眠
74. パフォーマンスを高める ボディクロック活用法
73. 不規則な生活には“アンカースリープ”を
72. 自分で睡眠の舵を取る
71. 自分にピッタリ合う枕に出会う
70. 自分自身にゆとりを与える
69. 夏寝具とエアコン設定法
68. うお座からアクエリアスの時代へ
67. 寝る前1分!究極の快眠ストレッチ
66. 睡眠は認知症予防の特効薬
65. 正解は自分が決める
64. 時間があって眠れない、時間がなくて眠らない
63. 頭の中に静けさを
62. “幸感力”を高める眠り方
61. 関取の布団、子どもの枕
60. 羽毛布団はパワーで選ぶ
59. 言葉のパワーで眠る
58. 快眠できるカラーコーディネート術
57. “セロトニン”と“メラトニン”の親密な関係
56. プラ寝タリウムで快眠
55. “やるコト”を整理して睡眠時間をとる
54. CO2削減に早寝早起き
53. エネルギーを自分に戻す
52. もっと眠りましょう!
51. いろいろな眠り方
50. 社会構造の変革から快眠へ
49. 熟睡感を高める体づくり
48. 眠ることを楽しみに一日を過ごす
47. シルクのやさしさに包まれて眠る
46. 外側の活動から、存在へ ~老齢の可能性~
45. 気圧・血圧・睡眠の関係性
44. 節電しながらぐっすり眠る、夏の快眠法
43. 体内時計を暮らしに活かす
42. 睡眠中に首をいたわる
41. 時代にマッチした、あなたらしい眠りを
40. ハートを表現する時代
39. 眼を癒してぐっすり眠る
38. お金の流れが眠りを変える
37. 存在を意識する
36. 日々の意識に意識を向ける
35. 名曲誕生の背景にあるセオソフィア
34. 分離から統合の時代へ
33. 陰陽タイプ別の快眠法
32. 「安眠」から「快眠」へ
31. 成長のための睡眠
30. 内的行動としての睡眠
29. エネルギー革命=意識の革命
28. ポジティブシンキングの罠
27. フードシステムからの脱却
26. 新しい時代が始まっている
25. 自立と睡眠
24. ワールドシフト
23. 快適昼寝のコツ
22. 時間にブレイクスルーを起こす
21. 輝く星を眺めましょう
20. 眠るよろこびが世界を変える
19. 短時間睡眠について考える
18. ありのままを受け入れる
17. 価値観にパラダイムシフトが起きる時代
16. 見えないところを片づける
15. 部屋を片づける
14. まっすぐに眠る
13. 眠りは器を大きくする
12 .眠っている間の裏側の活動
11. 意識が拡大する眠り
10. 目覚めるための眠り
9. 宇宙の知恵を引き出す眠り
8. 今あることに満足がある
7. 相反するふたつのバランスを考える
6. 眠りとエネルギーの法則(その2)
5. 眠りとエネルギーの法則
4. 本質へアクセスする
3. 若者から見えてくる、新しい時代
2. 静かな時間をもつ
1. 眠っている自分に価値を見いだす
アクエリアスの時代とは
今、世界で起こっている様々なことや、人々の価値観の大きな変化に、時代の移り変わりを感じている人は多いのではないでしょうか。
地球は過去2000年ほど続いた、うお座(パイシス)星団のエネルギーを受けていた時代から、みずがめ座(アクエリアス)星団の影響下へと、エネルギーの質が大きく変化していることと関係があります。
パイシス・エネルギーの特徴
-
個を育てる(分離、競争)
-
強いリーダーに他が従う「ピラミッド型構造」
-
物質的な豊かさを求める
アクエリアス・エネルギーの特徴
-
自他がひとつである(統合、共生)
-
一人ひとりの個性を発揮する「グループワーク型構造」
-
精神的な豊かさが歓びに
※個人的な誕生月のことではありません。地球全体に影響していることです。
アクエリアスの時代、人間の進化のプロセス、地球上のエネルギーシステムについて知りましょう! 自分が向かう方向が定まると、生きるパワーが湧いてきます。
このコーナーでは、Esoteric Science(※)をベースに、眠りを通して見えてきた新しい時代の情報と気づきのコラムをお届けします。
※「Esoteric Science」とは、私たちが既に知っている現代科学(見える科学)を成り立たせているもう一つの側面の科学のこと。
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三橋美穂がお届けする、新時代の「生きるヒント」と「眠りのヒント」
170. ナイチンゲールから学ぶセルフケア
(2023/01/01)
近代看護の礎を築いたフローレンス・ナイチンゲールは、1820年イギリスの裕福な上流階級の家庭に生まれました。幼少期から語学や哲学、経済学、天文学、心理学、歴史学など、当時の女性としてはめずらしい高等教育を受けていました。とくに数学に熱中していたそうです。
ナイチンゲール家では貧しい人々を助けるための慈善活動を行っており、そのことが後に彼女の運命を決定づけます。
ナイチンゲールは生涯で4回、神の声を聞いたとメモに残しています。最初は16歳のとき、こう語りかけられたそうです。
「神に仕えなさい。自分の信じる道を進むのです」
24歳のとき、彼女は看護の道を目指すことに決めました。当時イギリスでは飢餓が蔓延しており、病院での慈善活動を通じて、不安や貧困、病気に蝕まれている人々を目の当たりにしました。「自分の信じる道は、貧しい人や病人を助けること」と思い至り、16歳のときに聞いた神の声に対する答えを見つけたのです。
しかし両親は猛反対。
富裕層にとっては医者が家に来る往診が当たり前で、病院は下層階級の病人が集まる不潔な場所だったのです。看護師は世話係のような仕事で、身分の低い女性がつく職業でした。
それでもあきらめず勉強を続けました。両親が認めてくれたときには30歳になっており、ナイチンゲールはこう書き残しています。
「今日で私は30歳。キリストが伝道を始められた歳。
もう子供っぽいことは終わり。恋も、結婚も。
主よ、どうぞ御心のみを、私への御心のみを為してください」
ナイチンゲールは90歳で亡くなるまで生涯独身で、看護改革に邁進しました。
彼女を一躍有名にしたのは、34歳の時クリミア戦争での看護活動です。劣悪だった病院の衛生環境改善に乗り出し、最大42.7%に達していた死亡率を、わずか数カ月で2.2%にまで引き下げたのです。
兵士の死因のほとんどがケガではなく、病院の不衛生な環境による感染症でした。とくに以下の5点を強調しています。
1、換気の重要性
2、過密を避けること
3、家屋や手指の清潔
4、清浄な水
5、陽光
患者の包帯を巻くために8時間もひざまずき、重症な患者ほど窓辺に移動して陽光を当て、負傷した足を切断する兵士に付き添って励ましました。夜はランプを掲げて病床を見回り、その献身的な働きぶりから「クリミアの天使」と呼ばれ、看護師が「白衣の天使」と呼ばれる由来になっています。
戦争が終結した36歳のとき、ナイチンゲールはイギリス国内の病院における看護、衛生改革に乗り出します。彼女は統計学の先駆者としても知られており、円グラフや棒グラフもない時代にレーダーチャートの先駆けとなるグラフを作成して病院の状況分析を行い、政府へ働きかけました。
その1年後、37歳のとき過労による心臓発作で倒れてしまいます。90歳で亡くなるまで、ほぼベッドの上での生活を余儀なくされたため、本の執筆や手紙による交渉、指示等が主な活動となりました。生涯で150点を超える印刷文献と、12,000通以上の手稿文献を残しています。
40歳で「ナイチンゲール看護学校」設立、著書「看護覚え書」を出版します。この本は、現在でも看護の教育現場で活用されており、ナイチンゲールは執筆の目的を
「他人の健康について直接責任を負っている女性たちに、考え方のヒントを与えたい」
と記しています。男女の役割が変化した現代では、すべての人の健康管理に役立つ内容です。
「看護とは、新鮮な空気、陽光、暖かさ、静けさ、
清潔さを適切に整え、食事を適切に選択し管理すること」
これらは質のよい睡眠をとることにも共通しています。ナイチンゲールは重病の人ほどベッドを窓際に移動しましたが、日光浴が自然治癒力を高めることを、経験的に知っていたのです。
日光浴は精神を安定させるセロトニン分泌を促し、夜間の睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を高めます。免疫力やカルシウム吸収量も上がり、健康的に過ごすために陽光は欠かせないものです。
ナイチンゲールは「病気とは回復過程である」と定義しています。
人体には自然の回復システムが常に発動しており、
そのシステムに乱れや混乱が生じたときに、
何らかの症状が出現する。
それを私たちは「病気」と呼んでいるが、
看護はその回復システムが最大限発動しやすいように
生命力の消耗を最小にしながら、最良の条件を
生活過程の中に創り出すことである。
この観点の大きさに感銘を受けました。病気を治すべきものと捉えると葛藤が生じますが、回復過程だと捉えると肯定的になるからです。
「不眠とは回復過程である」としたとき、不眠を回復させるシステムが最大限発動しやすいように、運動をしたり、入浴で体温を上げたり、寝室環境に気を配る。この回復過程を通して生活習慣が変われば、睡眠だけでなくメンタルやパフォーマンス、コミュニケーションなどすべての分野に好影響をもたらすでしょう。
ナイチンゲールの知恵を生活に取り入れて、健康的な一年を過ごしていきましょう。