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128. 新しい家族の形 ~血統から霊統へ~

  • 執筆者の写真: 三橋美穂
    三橋美穂
  • 2021年2月2日
  • 読了時間: 4分

(2019/07/01)



先週まで、私が欠かさず見ていたテレビドラマがあります。金曜深夜に放送されていた『きのう何食べた?』。男性カップルの日常と幸せな食卓を描いたストーリーで、温かい気持ちになると話題になっていました。普段ドラマはほとんど見ない私ですが、途中から見始めたら見事にハマりました(笑)主人公が作る手料理は、どれも簡単で美味しそう! 感化されて、20年ぶりにナポリタンを作ったほどです。 ここ数年、LGBTへの理解が急速に広がってきて、このドラマを見ていても違和感がなく、むしろ「こういうカップルっていいなぁ~」と応援したくなっている私でした。

家族のあり方の多様性は、先日読んだ雑誌に掲載されていた、共同保育で育った若者のインタビュー記事からも感じました。彼の母親はシングルマザーで、彼が1歳になったとき育て方に悩み、思いついたのは、子育てを一人で背負い込むのではなく、一緒に育ててくれる大人を探すことでした。

彼女が近所にまいたビラを見て集まったのは、独身男性や幼い子どもがいる女性など10人。母親が彼の面倒を見られないときは、保育人たちが親子の住むアパートで共同保育をしたそうです。その後、数組の母子と若者で、一戸建てに引っ越し、シェアハウスのような共同生活が始まりました。いつも誰かがそばにいてくれて、母親に叱られても他の人に慰めてもらうことができたと、彼はインタビューの中で答えています。

彼はその体験を『沈没家族』というドキュメンタリー映画にし、新しい家族の形を問いかける作品として話題になっています。

その他の例では、0歳から60代まで、約60人のクリエイターが集い、渋谷の複合ビルで共同生活をしているCift(シフト)というグループがあります。彼らは自分たちのことを「拡張家族」と呼んでいます。家族という形で一緒に生活するという側面と、メンバーのスキルをシェアしながら一緒に仕事をするという側面もあり、一人一人が生活費を払って、その用途は家族会議で決めているそうです。

メンバーの石山アンジュさんは、こう言っています。

自分を開きつづけて、どこまで他者を 自分のことのように受け入れられるか、それぞれが自分と向き合い、自己を拡張していく先に重なりが生まれ、新しい家族のあり方が顕われるのではないか 家族という概念を拡張した先に、より平和な社会を築くことができるのではないか。満員電車で困っている子ども連れの親子を見てみないフリをすることも、”全部自分たちで解決しなきゃいけない”と疲弊してしまう共働き核家族も、孤独で命を絶つ人も、もっとみんなで手を差し伸べあいながら救うことができるのではないか

私もそう思います。今は共同生活という選択はしていませんが、目の前に困っている人がいれば、スッと手を差し伸べられる自分でありたいと思っています。そして、このような血縁を超えた「家族」の形が顕われてきていることに、新しい時代を感じています。

うお座星団の影響を受けてきた約2000年間は、物質性(目に見えるもの)がテーマの時代でした。産業は製造業が発達し、私たちは物質的には満たされてきました。家族は血液という物証でつながる「血統」が重視されてきましたが、これからのアクエリアス時代は、精神的につながる「霊統」家族が増えてくるでしょう。

もちろん血統がなくなるわけではありませんが、それだけではない様々な形態が台頭し、その多様性を認め合いながら、安心して暮らせる社会になっていくのだと思います。

先日、私の講演に参加した方が、障害のあるお子さんを育てながら必死で働き、睡眠時間が短いうえに、緊張や不安感から眠れないと言っていました。

私たちは「自分で何とかしなければ」と思いがちですが、「助けてくれる人がいるかもしれない」と周りを見渡してみると、人の役に立つことが歓びという人が、増えてきていることに気がつくでしょう。みんなで手を差し伸べあい、安心して眠れる社会を一緒に創って行きましょう。

 
 
 

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