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  • 執筆者の写真三橋美穂

20. 眠るよろこびが世界を変える

(2010/07/01)



私は最近、よく昼寝をしています。それも1~2時間くらい、眠れる時には眠っています。暑さのせいで集中力が途切れるので、その代わり、夜、涼しくなってから仕事をしています。

睡眠時間をトータルすると、8時間くらい眠っているのですが、自由に眠れる自分の環境や状況は、本当に恵まれていると思います。それと同時に願うことは、今の社会構造に自分の睡眠を合わせるのではなく、自分の睡眠にあったライフスタイルを、自由に選択できる社会が構築されること。

睡眠相後退症候群(睡眠リズムが超夜型になる睡眠障害)で学校生活が難しく、卒業するのに苦労したという研修医の若者が、そんな社会を作りたい!と言っていたことを思い出します。

最近会話をした20代の女性は、「眠ることが大好きで、眠るために生活しているようなもの」と言っていました。アクエリアス時代のエネルギーに敏感な若者たちは、眠りの真価を深いところで知っているように感じます。

先月、半年ぶりに地球に帰還した宇宙飛行士の野口さんが、着陸直後に車いすに乗っている姿が印象的でしたが、それを見ながら気がついたことがあります。それは、地球という重力がかかる星に、肉体を持って存在していること自体、大きな抵抗なのだということです。

また、昼間活動しているときは、自分と他人との関係の中で、意識にも抵抗を生じています。

肉体の抵抗と、意識の抵抗。

それを通して「抵抗のない、開かれた自分」を手に入れようと、魂は成長(進化)していくのですから、悪いことではありません。でも、成長途上のパーソナリティとしての自分の身体は疲れます。

睡眠中は、個人としての存在を超えて意識が拡大していき、自分自身が本当に自由であれる時間です。そして、エネルギーが充足され、気持ちが軽くなったり、ストレスが解消されます。睡眠中に体を横たえることによって、肉体にかかる重力による抵抗も軽減されます。

この睡眠の真価を知ったら、「あぁ、寝過ぎちゃったなぁ~」という、後悔の言葉は出てこなくなるでしょう。モノがあふれている今の先進諸国で、眠る時間を惜しんでまで働いて、消費するための何かを作りだす必要性は感じられません。

もっと意識を注ぐべきこととして私が常日頃考えていることは、

一番目に、地球上の食物が、適切に供給されること。世界の中には、食糧を廃棄している国がある半面、必要最小限の食料もなく、飢えて亡くなる人たちが現実に存在しています。

二番目に、世界中のすべての人たちが安心して住むことができる、住宅や施設が供給されること。 三番目に、すべての人たちが、適切な医療と教育が受けられること。

個を育てる時期だったうお座の時代は、自分の成功のためだけに行動してきた人たちが大多数でしたが、アクエリアス時代は、他の人たちのことも自分のこととして考え、行動がとれる、価値観が必要とされます。

できるだけ睡眠時間を削って、日中の活動時間を増やし、何かを得るための人生とは真逆の価値観。

眠ることが楽しくって、うれしくってしょうがない!

そんな人たちが一人でも増えることが、この世界の精神的な豊かさのバロメータになっていくのではないかと、快眠セラピストとしての私は思っています。

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