top of page

212. 旅行・出張時の時差調整ガイド

  • 執筆者の写真: 三橋美穂
    三橋美穂
  • 7月1日
  • 読了時間: 5分

(2026/07/01)



先日、久しぶりにイギリスへ行ってきました。

現地で8泊過ごし、毎日アクティブに出かけ、美しい景色や素晴らしい文化に触れて、大変充実した時間を過ごしたのですが……

実は、日本に戻ってきてからが大変でした。



それが、近年稀に見るほどの猛烈な「時差ぼけ(時差症候群)」です。



帰国後1週間ほどは、ちょうどお昼頃になると強烈な眠気が襲ってきて、午後になると全く頭が回らない状態に。結局、完全に「抜けた」と実感できるまでに、2週間もかかってしまいました。



「以前はここまで引きずらなかったはずなのに……。やっぱり加齢のせいかしら?」



そんな疑問が頭をよぎりつつ、今回の渡航スケジュールと、自分の体に何が起きていたのかを、睡眠科学の視点から振り返ってみました。



今回のフライトスケジュールは、このような形でした。


往路:羽田10:00発 ⇒ ロンドン16:00着(同日)

復路:ロンドン19:00発 ⇒ 羽田17:00着(翌日)



実は、出発直前に少々トラブルがあり、出発時の私はすでに深刻な「睡眠不足」の状態。

「機内でたっぷり寝れば大丈夫」と思っていたのですが、久しぶりのイギリスへの興奮も手伝ってか、機内では1時間ほどしか眠れず……。完全に睡眠不足&体内時計が乱れた状態で現地に到着したのです。



初日は夜23時に就寝して、「よく寝たな~」と思って目覚めたら、なんと午前1時30分でした。うとうとしつつ1時間しか眠れず、頭が朦朧とした状態で2日目を過ごすことに。



その後は夜21~22時頃には就寝するものの、目が覚めるのは決まって夜中の3~4時。どれだけ遅く寝ても、なぜか4時にはパチッと目が開いてしまいます。



とはいえ、毎日出かけてしっかりと日光を浴び、カフェインは15時以降摂らないように

気をつけていたため、現地での日中は元気に過ごすことができました。4時起きでもトータルで6~7時間は眠れていたため、現地の生活リズムには比較的うまく適応できていたのです。



本当に辛かったのは「帰国後」です。



西向き(日本からヨーロッパ)への移動に比べ、東向き(ヨーロッパから日本)への移動は、体内時計を「前倒し」しなければならないため、一般的に時差ぼけが重くなりやすいのです。



人間の体内時計は24時間より少し長いため、後ろに遅らせる「西向き移動」は

比較的簡単ですが、前に進める「東向き移動」は体が適応するのが難しいのです。



確かに、年齢を重ねると体内時計の調節機能や、深い睡眠の割合は変化します。

若い頃のように「一晩爆睡すればリセット」とはいかなくなるのが現実です。

だからこそ、大人には「行く先に応じた、科学的な光と行動のコントロール」が必要になります。



時差ぼけを早く改善するための基本は、「光の管理」と「睡眠の足し算・引き算」です。

ヨーロッパとアメリカ、それぞれの基本対策をまとめました。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【パターンA】

ヨーロッパからの帰国後 & アメリカへの「行き」の対策

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


体内時計を「前倒し」する必要がある、一番ハードなパターンです。

ハワイやアメリカ本土へ行くときは、まさにこの「行き」のタイミングで強烈な眠気に襲われます。



1)朝の強い光で、体内時計を前倒しする

リセットに最も重要なのが、現地(または帰国後)の朝の光です。脳に「朝が来た」と認識させ、体内時計を前進させます。



2)日中の眠気には「戦略的な仮眠」

どうしてもお昼頃に強烈な眠気がやってきますが、ここでダラダラ寝てしまうと夜眠れなくなり、時差ぼけが長期化します。

対策としては、「日中に20~30分程度の短い仮眠」を取るのが正解です。これだけで午後の脳の疲れは劇的に回復します。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【パターンB】

ヨーロッパへの「行き」&アメリカからの帰国対策

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


体内時計を「後ろに遅らせる」パターンです。

現地時間(または帰国後)の夕方~夜にかけて、体感時間はすでに深夜になるため、猛烈な疲労感に襲われます。



1)夕方の光をしっかり浴びる

現地に到着したら、夕方の光をしっかり浴びることで、体内時計が後ろにズレやすくなります。



2)カフェインは15時まで

夕方以降のカフェインは、夜の睡眠の質を著しく下げます。時差調整中は体内時計が不安定なため、「カフェインは15時まで」を徹底し、夜に自然な眠気が来るのを妨げないようにしましょう。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



ここまで基本をお伝えしましたが、実は具体的な時差ぼけ対策は、渡航先や飛行機の発着時刻によって異なります。



そこでおすすめなのが、「生成AI」の活用です。フライト情報を入力して「自分専用の時差調整スケジュール」を作ってもらうと、これが非常に役立ちます。旅の前に、ぜひ以下の文章をAIに投げかけてみてください。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【AIに使える!時差調整プロンプト】

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


あなたは優秀な睡眠科学の専門家です。以下のフライトスケジュールに合わせて、時差ぼけを最小限にするための

「光の浴び方(あるいは遮断するタイミング)」

「機内での過ごし方」

「現地(帰国後)での睡眠・仮眠スケジュール」

をタイムライン形式で具体的に提案して。


往路:〇月〇日 〇時〇分 [出発地] 発 ⇒ 〇時〇分 [目的地] 着

復路:〇月〇日 〇時〇分 [目的地] 発 ⇒ 〇時〇分 [出発地] 着

目的:[現地での活動を初日から楽しむため / 帰国後の仕事をスムーズに行うため]


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



これだけで、フライトに合わせたオーダーメイドの「時差ぼけ対策」が出来上がります。



みなさんも、今後時差が大きい海外渡航がある際は、ぜひ「現地でのプラン」と同じくらい

大切に「睡眠プラン」も立てて、QOLを高めてください。



 
 
 

コメント


この投稿へのコメントは利用できなくなりました。詳細はサイト所有者にお問い合わせください。

Copyright ©Sleepeace Ltd. All rights reserved.
※本サイトに掲載された記事の複製に関しては、スリーピース(代表者:三橋美穂)の許可を必要とします。

インスタアイコン.png
xロゴ.png
bottom of page