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46. 外側の活動から、存在へ ~老齢の可能性~

  • 執筆者の写真: 三橋美穂
    三橋美穂
  • 2021年2月1日
  • 読了時間: 3分

(2012/09/01)



ここ半年くらい、自分の容姿の変化で気になっている ことがあります。それは、首にうっすらと入ってきたシワ。

体にあった枕を使い始めたのが、寝具メーカーに入社した17年前のこと。それ以来、首はスッとしていて「キレイですね」と言われてきました。枕さえ合っていれば、首の美しさは保たれると思っていたのですが、パソコン画面やスマートフォンを見たり、料理をするときの前かがみの姿勢など、今までと同じ動作なのに首のラインが復元しなくなっていて、そのことが本当にショックでした。

精神的な成長には関心があって、今が一番充実していると思ってきた私ですが、今回は少し焦りや哀しみを感じたり、仕方ないことだと諦めに近い感情がありました。このまま年をとっていくことに漠然とした不安を感じたり、こんなふうに動揺している自分にがっかりしたりと、いろんな感情が湧きあがってきました。

そんなとき、久々に読み返した『ニュー・アース』(エックハルト・トール著)の中に、今の自分にピッタリの言葉が目に入りました。


老齢や病気、個人的な悲劇などを通じて、外側での活動意欲が内向きに変化してきたとき、スピリチュアルな目覚めの大きなチャンスが到来する。 外側の形態としての自分と、内側の意識としての自分自身の、同一化を解消するチャンス。

老齢になると人生の重点が、「外側の活動」から「存在すること」に移行するということが書いてあって、大いなる自分に触れられる可能性が聴こえてきて、ワクワクしました。

そしてこのとき、以前読んだ、南アフリカの元ゲリラ兵のインタビュー記事のことを思い出しました。彼は禁固24年の刑を言い渡され、絶望の淵で刑務所に服役中、ネルソン・マンデラ氏とゴバン・ムベキ氏も同じ刑務所に入っていました。そして彼らの、高潔で威厳ある在り方を見ていたら、敵を許す気持ちや、未来への希望を見出したといいます。

民主化が動きだし10年で出所することができ、自分の村に帰ったときに目の当たりにしたのは、エイズによって親を亡くした孤児たち。彼らを支援することに自分の人生を捧げようと、現在はエイズ孤児たちを養育支援をする組織を率いています。

この例から聞こえてきたのは、ただ存在しているだけで、周りの人たちに影響を与えることができるパワーです。彼はマンデラ氏やムベキ氏と直接会話を交わしたわけではなく、ただ鉄格子の向こうに彼らを見ていただけで、これほどの影響を受けたのです。

「シワシワになったら嫌だ」と言っている、外側の容姿に執着している自分を受け入れ、そして今、目の前にある一瞬一瞬の出来事に意識を向けて、自分自身の人生に取り組む。そういう自分がただ存在するだけで、周りの人たちに影響を与えることができるのかもしれないと思ったら、年をとるのは楽しみなことだと意識がシフトしました。

年をとって眠れなくなるのは、健康や若さを失っていくことへの不安や葛藤から、マインド(思考)がうるさくなっていることが、原因のひとつだと思っています。年をとっていくことの可能性に多くの人が目覚めたき、世界は豊かな眠りで満たされるでしょう。

 
 
 

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