• 三橋美穂

50. 社会構造の変革から快眠へ

(2013/01/01)



年末の新聞に、経済ジャーナリストの萩原博子さんのインタビューが載っていました。

2002年から5年間、日本はいざなぎを超える大型の景気回復をした。それなのに、私たちにはその実感がない。それは富める者が富み、貧しい者がもっと下に落ちただけだから。 そんな格差社会を生んだ同じような景気回復なら、もう要らない。私たちは、誰もが人並みの生活を送れる社会の実現を願っているだから。

本当にそう思います。

ここで出てくる“格差社会”という言葉。私はあまり実感がありませんでしたが、先月の東京都知事選候補者、都宮健児さんの応援を通して、実態が見えてきました。

宇都宮さんは、サラ金やヤミ金の多重債務問題や、貧困問題に長年取り組んできた弁護士。自己破産の主な原因は、浪費ではなく生活苦であるといいます。日本の相対的貧困率は、2005年の調査で世界4位だというのには驚かされました。相対的貧困とは、全国民の所得の中央値の半分に満たないことで、日本で人並みに生きていくのが困難な状態をいいます。日本の貧困率は14.9%、実に日本人の6~7人に一人は貧困の状態にあり、年収200万円未満の雇用者が1000万人を超え、300万円未満が5割を超えるそう。

国際化社会(円高)が進む中、大企業は競争力をつけるために正社員をリストラし、派遣や契約社員を増やして、人件費をカットしてきました。その結果、同じ仕事であっても非正規労働者だと、どれだけ真面目に一生懸命働いても、賃金アップは見込めず、社会保障もままならない状況。多くの人が将来に不安を感じるかたわら、経営者や株主は裕福になるという格差が生み出されました。

貧困が進めば、ホームレスや自殺、犯罪が増え、世の中全体が不安になっていき、安心して眠ることなど望めません。

今、経済至上主義からの転換が必要な時。

冒頭の萩原さんも、インタビューの中で語っています。

お金はかけられないけど、幸福。 そんな幸せの基準が再発見されている。 家族一緒にこたつに入るとあったかい。 鍋をみんなでつつくと美味しい。 何世帯かで一つの家に集まってごはんを食べれば、節約にも節電にもなる。 そしてなんだか幸せ。

「お金」から「命」へ、「競争」から「共生」へ、 宇都宮さんが掲げていた政策とも一致する、この新しい価値観。

変化は確実に起こっていると感じます。 そこへ向かって、力を合わせて行きましょう!

それにアラインしたら、人間として生きていくのが困難な“絶対的貧困”の中で、飢えに苦しんでいるアフリカの子どもたちにも、自然に目が向くでしょう。1日2ドル未満で暮らしている人は、世界で25億人、1ドル未満は15億人いる現実。

宇都宮さんは、「所得の再配分」は国がなすべき大きな仕事のひとつと言っていますが、お金も食料も分かち合う、世界規模の再配分のシステムを早急に構築していく必要があります。

すべての人と自然が調和しあう、豊かで美しい地球を目指して、前進していきましょう!! それが実現したとき、これまでに体験したことがないレベルの快眠が訪れるのだと、私は確信しています。

 <参考文献>  宇都宮健児 著『13歳から学ぶ日本の貧困』(青志社)

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