• 三橋美穂

55. “やるコト”を整理して睡眠時間をとる

(2013/06/01)



先日、整理収納の講座に参加してきました。住宅メーカーで快眠セミナーを行うときに、話題が広がると思ったからです。

講座は、整理されていないことのデメリットと、整理されていることのメリットを考えることから始まりました。デメリットは数字で示されるとインパクト大。一日たった5分の探し物の時間であっても、1年にすると30時間に及びます。

これを社員100人の会社で考えると、年間200日の労働日数で換算して、何と1666時間のロス!平均時給を3000円と想定すると、約500万円の損失になります。ダメージも大きいのですが、もし探し物をしていなかったら、業務はもっと遂行されていたわけです。払わなくてもいい残業代もありますから、実際には500万円以上の損失が出てきます。

しかも探し物をしている間は、あるだろうかと心配していますから、精神的な影響も受けています。さらに、その探し物が見つからなければストレスは もっと大きくなり、見つかるまで継続するのです。

整理収納のポイントを簡単にいうと、例えば引き出しの場合は、

1、中のものを全部出す 2、不要なものを処分する 3、使いやすい場所にしまう 4、適正量とその状態をキープする

となります。整理や片づけの本はたくさん出ているので、詳しくはそちらをご参考ください。

“整理”とは、無駄なもの、不要なものを処分することという意味。テキストを読み直していてハッとしたのは、「はるか昔には、モノそのものが少なかったので、そもそも整理する必要がなかった」というくだり。だから私たちは学校で、整理について教わる機会がありませんでした。

これは睡眠とも共通していて、「はるか昔には、やることが少なかったので、睡眠不足にならなかった」といえます。夜になったら眠るのが当たり前だったので、睡眠の教育もありませんでした。今は、終電や飲食店の閉店時刻は遅く、テレビやインターネットは24時間。競争社会の中で、やることも覚えることも多く、時間はどれだけあっても足りません。

そこで睡眠時間を削ろうとするわけですが、これが悪循環の始まりです。日中の眠気や倦怠感、不安やイライラが強くなるので、生産性は下がります。残業が増えて、帰宅が遅くなり、また睡眠時間がとれない…。「4時間半睡眠が5日間続くだけで、うつ状態に近くなる」という研究報告もされていて、どこかで区切りをつけなければなりません。

これを機会に日頃やっていることを整理して、睡眠時間を確保しましょう! そのポイントは整理収納と似ていて、整理収納は“モノ(Have)”の整理、睡眠時間をとるのは“やるコト(Do)”の整理です。

1、就寝時刻と起床時刻を決める 2、一日やっていることを全て書き出す 3、やらないことを決める 4、決めた時刻に寝て、起きる

自分がやっていること、一つ一つと向き合いながら、やる、やらない選択ができるようになると、判断力がついてくるので、仕事の生産性も上がります。時間に余裕ができるので、ゆったり構えていられ、周りの人たちにやさしく接することもできます。やる、やらないを取捨選択している中から、自分が本当に大切にしたいことにも気づくでしょう。

逆に「やらない」という選択ができないときは、なぜそれを手放せない自分なのか、洞察してみましょう。そこには色々な想いや感情がくっついているはずです。

何となく時間を費やしていることで多いのは、テレビやインターネット、ゲームがあります。 「一見無駄に見えることでも、ストレス解消になっているから」 と言い訳をしていませんか。時間を決めて、切り上げましょう。

残業が多い人も、睡眠をとるために、今日は仕事をしないという選択をして、帰ってみてください。充分な睡眠でエネルギーチャージされ、そして 仕事を「今日はやらない」という選択ができた自分に自信も生まれます。

アメリカでは、眠ることも仕事の一部で、睡眠時間がとれないのは、タイムマネージメントができていないとみなされる風潮が生まれています。禁煙が当たり前になったように、しっかり眠ることもあたり前の時代になるでしょう。

これを機会に、あなたの人生から不要なコト(Do)を取り除きましょう! 詰まりをクリーンナップしたら、人生のエネルギー循環が面白いくらいに好転していきます。

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