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  • 執筆者の写真三橋美穂

9. 宇宙の知恵を引き出す眠り

(2009/08/01)



偉大なる発明と呼ばれるものには、夢がヒントになっていることが多々あります。有名なエピソードとしては、エリアス・ハウによるミシンの発明。ハウは、針のどの位置に糸を通す穴を開けたらミシンができるのか、随分と悩む日々を送っていました。そんな中、ある日ハウは、槍を持った未開人に追いかけられる夢を見たのです。その槍の先端に穴が開いていたのがヒントになって、ミシンの発明に至ったといいます。

ほかにも、ビートルズの「イエスタディ」は、ポール・マッカートニーが、夢の中で浮かんだ旋律を元に生まれた曲として有名です。ゴルファーのジャック・ニクラウスは、これを使えば勝てそうだ というグリップと、夢の中で出会ったといいます。アインシュタインの相対性理論も、夢に近い状態で考えついたと述べています。

夢の多くは“レム睡眠”という浅い眠りのときに訪れます。これは夢とうつつの間の半覚醒状態に近い眠りです。個人(エゴ)としての思考が弱い半覚醒状態になると、宇宙の知識庫と呼ばれる“アカシックレコード”にアクセスできるのではないかと、セオソフィアという学問では言われています。

ただ無意識にバタンと寝るのではなく、眠っている自分をも意識している半覚醒状態。宇宙全体の知恵が記録されているマインドベルトとつながることが可能になる瞬間です。

このとき、宇宙の知恵を引き出せるかどうかは、今取り組んでいることに、どれだけ自分が集中しているかにかかっているといえます。集中があるポイントを超えたとき、つまり個人としての存在を超えたときに、宇宙の知恵を引き出すことが可能になるのです。

別の角度から“個人を超える”効果的な方法は「瞑想」です。瞑想は「肉体=私」という個人を超えた意識の拡大を通して、すべてのものとの一体感、“宇宙全体が自分である(魂としての存在)”という体験の機会です。

背筋を伸ばして深呼吸をし、体の力を抜きましょう。 細く長く息を吐きながら、その吐く息を眺めてみましょう。 意識は眉間におくようにします。

「今日の夕飯はどうしよう」 「あのこと、やっていなかった!」

といった、思いや考えが出てきたら、それをそのままにしておき、意識を眉間に戻しましょう。

「夕飯のことを考えている私がいるんだなぁ~」 「やってなかったと思っている私がいるんだなぁ~」

と自分の肉体を抜け出して、高みから見ているもうひとりの自分がいるイメージです。

眠りにつくときも、高みから慈しみながら眠っている自分を眺めて、眠りに入ってみてください。宇宙の知識庫から大いなる知恵を引き出す、可能性の時間を楽しみましょう。


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