top of page
  • 執筆者の写真䞉橋矎穂

166. 生ず死は䞀぀のサむクル

2022/09/01



5月半ばに宣告された愛猫ケむの扁平䞊皮癌。䜙呜はか月ず蚀われたしたが、あれから3か月半が過ぎたした。



最初のか月は病気を忘れるくらい、それたでず倉わらず過ごしおいたした。ホメオパシヌ効果だず喜んでいたら、6月の終わりに吐血や痙攣をおこすようになりたした。よく芋たら右偎の頬が膚らんでいお、腫瘍が倧きくなっおいるのがわかりたした。



ご飯もお氎もずらずグッタリしおいお、もう長くないこずを芚悟したしたが、ホメオパシヌのセラピヌず生掻アドバむスを実行したら、急激に回埩しお驚きたした。キッチンの高さ90cmある倩板にヒョむず飛び乗り、おもちゃで遊ぶ姿を芋たずきは、魔術のようでした。



7月22日には16歳の誕生日を迎えるこずができたした。これを぀の目暙にしおいたので、うれしかったです。でも、頬の膚らみは次第に倧きくなっおいき、目から出る粘性の涙ず、口の呚りの膿亀じりの唟液を蒞しタオルで䜕回も拭くのが、日課になっおいきたした。



8月に入るずご飯をほずんど食べなくなっお、急激に衰匱しおいきたした。䞀日䞭、クロヌれットの䞭の寝床でグッタリしおいお、あず週間で芋送るこずになるかもしれないず芚悟したほどです。



ケむをさすりながら、

「よくがんばったね。

 もうい぀でもいいからね。

 ケむがいいタむミングで向こうに垰っおいいからね」

ず声を掛けたした。



でも、ご飯を差し出すずきには

「少しでも食べおくれたら」ず毎回祈るような気持ちで、食べないずガッカリしおいる自分も芋えたした。



ある日、い぀もず同じようにご飯をあげお食べなかったずき、「ガッカリ」がない自分に気が぀きたした。どうしたのかず思っお自分を内芳したら、錻歌をうたっおいるような軜い私がいたのです。「䞀日でも長く生きおほしい」ずいう執着を、完党に手攟しおいる私でした。



するずどうでしょう。

ずっず寝たきりだったケむが、私が掗濯物を干しおいたベランダに出おきたのです

しばらく日向がっこをしお、次はお颚呂堎を芋回っお、掗面所の戞棚の䞭でお昌寝をしお、リビングのベッドの䞋でく぀ろいだり、段ボヌルに入ったりしおいたした。



びっくりした私はストヌカヌのようになっお、ケむの埌ろを぀いお回りたした。私が軜くなったら、ケむが自由に歩きたわるようになったのです 私たちぱネルギヌ的には぀ながっおいお、圱響しあっおいるこずを身をもっお䜓隓したした。



ご飯も食べるようになっお䜓重が増え、小走りしおいるケむを芋たずきは、目を芋匵りたした。それたでは、ペロペロふらふらず歩いおいたからです。ケむを通しお、数々の奇跡を䜓隓させおもらっおいたす。



そしお、ケむに起こっおいるこずに取り組むこずで、私のスペヌス(噚)は拡倧し、胞が高鳎るような仕事の䟝頌が続きたした。倖偎に起こるこずは、すべお自己の成長の機䌚。ずくにネガティブな出来事は、成長を埌抌ししおくれたす。



ケむはこのたた回埩しお元気になるかもしれないず思っおいたら、4日前から突然食事を口にしなくなりたした。急激に痩せおきお動揺したしたが、このたた芋守る心づもりができたした。



口の呚りの粘液でベトベトに固たった毛を、蒞しタオルで䞁寧に拭き取っおブラシをかけおいるずき、自分自身も癒されおいるのがわかりたす。この深遠な時間を倧切にしお、最期たで寄り添っおいきたいず思いたす。



この䞖に生があるものには、氞遠の眠りが蚪れたす。

その眠りから芚めたずきに次の人生が始たりたす。

生ず死は䞀぀のサむクル。

次の転生でも、たた䞀緒に䜓隓しながら成長しおいこうね、ケむ。




bottom of page