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193. バイオフィリア睡眠

執筆者の写真: 三橋美穂三橋美穂

(2024/12/01)



先日、タレントのIMALUさんのラジオ番組にゲスト出演しました。IMALUさんは2年前から、東京と奄美大島で二拠点生活を送っています。



朝型と夜型のタイプの違いについて質問され、

・目覚まし時計がなくてもスッキリ目覚められるのが「朝型」

・夜になると集中力や創造力が働くのが「夜型」

・その間の「中間型」の人もいる

と答えました。

詳しくはこちらのサイトで診断できます。



IMALUさんは奄美へ行く前は、生活が不規則なうえ午前3時頃に寝る典型的な「夜型」だったそうです。しかも仕事のことを考えると、焦りや不安がでてきてなかなか眠れない日も多かったとか。



「それが奄美で暮らすようになって、よく眠れるようになったんです!」と嬉しそうな彼女。



海辺にある自宅は寝室にカーテンがなく、朝日が昇ってくると自然に目が覚めるのだそう。朝早く起床すれば、夜は自然に早く眠くなります。さらに起床後、愛犬と散歩しているIMALUさんは陽の光を浴びる量も多いので、夜間の睡眠ホルモンの分泌量が増え、ぐっすり眠れようになったのです。



奄美の大自然に触れることによる、ストレス軽減作用も働いていると思います。海や空、木々の緑などは目に優しく、視覚からのリラックス効果が得られます。波の音や鳥のさえずり、風の音などの自然音は、感情を司る脳の扁桃体の活動を穏やかにし、ストレス反応を減少させるといわれています。



大自然の中では、周囲の景色や音に意識が向くので、「今この瞬間」に集中しやすくなります。これにより、過去の悩みや未来の不安が薄れ、心理的なストレスが低減します。これがストレスホルモンのコルチゾール分泌の減少にもつながります。



スローライフを満喫しているIMALUさんの暮らしに憧れを抱きますが、その中から私たちの日常に活かすヒントを考えてみました。



まず、生活リズムを朝型に変えたいときは、レースのカーテンだけで寝ること。防犯上の問題もあるので、照明を消してから厚手のカーテンを開けましょう。街灯の光が気になる場合は、アイマスクをするのがおすすめです。アイマスクは途中で外れることが多いので、朝日は感じられるでしょう。



夏の1週間のキャンプで、体内時計が4時間前進したという研究報告もあり、一気に朝型になりたいときはキャンプに行くのもおすすめです。朝日とともに目覚めるだけでなく、日中の活動量が多く、夜の光は焚火と月あかり程度。夜間の光暴露量が少ないため、体内時計を大きく前進させることができるのです。



自然を感じる一番簡単な方法は、空を見上げること。私も足下ばかり見て歩いていることが多いですが、ふと空を見上げると意識が広がってリラックスできます。



「バイオフィリア仮説」という理論があり、それによると人間は生まれつき自然とつながりを持つ生物として進化してきたため、自然の中にいると本能的に安心感を覚えるそうです。



公園で休憩したり、交差点で立ち止まったときに、街路樹の木漏れ日を眺めるのもいいですね。身近なところから始めてみましょう。



IMALUさんの番組には来週も出演するので、ぜひ聴いてみてください。



FMヨコハマ(84.7MHz)

IMALUの「でぃぐらじ」

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