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197. ヨガがもたらす睡眠効果

  • 執筆者の写真: 三橋美穂
    三橋美穂
  • 4月1日
  • 読了時間: 3分

(2025/04/01)



「ヨガ」と聞くと様々なポーズをとる身体運動というイメージがあると思いますが、それだけではありません。ヨガの目的は、快適で安定した心の状態をつくること。深い瞑想に入る準備としてのアーサナ(ポーズ)であり、呼吸法です。ですから、瞑想も呼吸法も「ヨガ」の一部です。



ヨガは自律神経が整って睡眠によさそうなイメージは持っていましたが、先日ある勉強会に参加して、実際にいくつものエビデンスが確認されていることを知りました。



2型糖尿病患者を対象とした実験で、90分のヨガを週3回、12週間実施したところ、有酸素運動よりもヨガの方が睡眠改善に効果的であることがわかったそうです。



また、ヨガのリラクセーション効果が示された実験もあります。ヨガの実施によってネガティブな心理スコアが改善し、副交感神経活動も増加することが明らかになっています。



ヨガはシフトワーカーの睡眠にも改善効果が認められています。120名の女性看護師を対象とした研究で、仕事後に50~60分のヨガを週に2回以上、6か月続けたところ、睡眠の質が向上したそうです。



シフトワーカーは体内時計が乱れるので、どうしても睡眠の質が低下します。私はこれまで相談を受けても、効果的なアドバイスがあまりできなかったので、この報告に希望を感じました。



ただ、仕事後に1時間ヨガをするのはハードルが高いので、もっと手軽にできる方法がないか質問したところ、「ヨガニードラ」を勧められました。



ヨガニードラとは「眠りのヨガ」とも呼ばれ、仰向けで横たわった姿勢でインストラクターの声の誘導に従って行う瞑想法です。



身体の部位ごとに細かく意識を向けながら、力を抜いていきます。


あごの力を抜いて・・・

舌の力を抜いて・・・

目の奥の力を抜いて・・・

頬の力を抜いて・・・


実際にやってみると、いかに体に力が入っていたかわかります。こうして肉体を最大限にリラックスさせることで、深く眠ることができるのです。



寝る前に30分間のヨガ瞑想をすると、メラトニンの分泌量が増えるというエビデンスも

あるそうです。ヨガは自律神経にはよいと思っていましたが、メラトニンが増えるとは驚きでした。



この実験はヨガ実践者を対象にしたものなので、急に瞑想をするのは難しいと思います。

ガイドに沿って始めてみましょう。YouTubeなどで「寝る前瞑想」「ヨガニードラ」で検索して、好みのガイドを見つけてください。



ヨガは自分自身と向き合う時間。日中、外に向かっていた意識を、呼吸や身体感覚など内側に意識を向けて心身のバランスをとる。入眠儀式としておすすめの習慣です。



 
 
 

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