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  • 執筆者の写真三橋美穂

175. 平和と分かち合い

(2023/06/01)



先月、広島市で開催されたG7 サミット。各国の首脳が平和公園の原爆慰霊碑に献花している映像を見て、感慨深いものがありました。平和の実現に向けて、前進したように感じたのです。



一方、サミットにはゼレンスキー大統領が来日し、「ウクライナ支援を必要な限り継続する」と、G7は共同声明を発表しました。財政支援や人道支援だけでなく、軍事支援、つまり武器や兵器の供給を約束しているのです。



ここに平和との矛盾を感じ、沈んだ気持ちになりました。

戦争ではなく、対話で解決できたらいいのにと。

そんなときに読んだ情報誌に、こんなQ&Aが載っていました。



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<質問>

今日の世界で最も重要なことは、大量破壊兵器を撤廃することです。兵器は人道に外れており、莫大な費用がかかり、恐ろしく危険なものです。もし、世界中で核兵器の製造を中止したならば、第三世界の貧困を一夜にして解決できるのではないでしょうか。



<回答>

あなたは全く正しいです。

しかしながら、兵器は問題の原因ではなく、結果なのです。

人類の意識は危険なまでに分離しています。

物質主義が絶対的なものだと錯覚し、それに基づいた安全保障に浸りきっているという事実の結果です。


軍拡競争を止めるように大国に求めても、相手の善意を信用していない限り、効果がないでしょう。


武力が必要とされるような事態を招く政治的相違は、ほとんどが経済要因によるものです。

その根源は、分配と再分配の問題です。


「分かち合い」の原則を受け入れることによって、経済的な差異は解決されるでしょう。

富める者と貧しい者との分断は、核軍拡競争と同じくらい大きな脅威を世界にもたらします。


核兵器という悪を一方的に攻撃をするよりも、分かち合いの原則がより根本的であるのは、

誰でも自分自身の環境の中で、分かち合いというアイディアを実践することができるからです


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これを読んで、自分にできることがあるのだと希望が湧いてきました。



フランスの経済学者らが運営する世界不平等研究所(World Inequality Lab)が発表した「世界不平等レポート2022」によると、世界上位10%の裕福な家庭が所有する富は、全体の75.6%を占めているそうです。



他方、世界の中央値を下回る50%の貧しい家庭が所有する富は、全体の2%に過ぎません。

私たちは、このように歪(いびつ)で不平等な世界で暮らしているのです。



分かち合いを実践する人々が増えていくことで、政治が、社会が変わっていくイメージを持てました。



個人でできる分かち合いのアイディアとしては、以下が考えられます。


・お金の分かち合い(募金、寄付)


・人的資源の分かち合い(ボランティア、席を譲る、荷物を持つ)


・モノの分かち合い(救援物資を送る、不用品を譲渡する)


・情報の分かち合い(知識やノウハウの伝達)



私は、使わなくなったものを必要な人に譲りたくて、ジモティというネット上のフリーマーケットを利用しています。先日、粗大ごみに出そうと思った炊飯器をジモティに載せたら、すぐにマッチングが成立しました。相手の方に喜んでもらえて、分かち合いの歓びを体験する機会になりました。



4年前のコラムに書いた、近所のホームレスのお婆さんには、今も会うたびに千円を手渡しています。このときに、分かち合いの世界が広がっていくイメージを創作しています。



家族で写真を撮っている人に「撮りましょうか」と声をかけると、とても喜ばれます。桜の木の前で、ベビーカーに乗った赤ちゃんの写真を撮っていた女性に声をかけたら、本当にうれしそうな笑顔になって、私の方がうれしくなってしまいました。



分かち合いによって、人に喜ばれる幸せが広がっていけば、戦争がなくなる日がくるかもしれません。日々、分かち合いの歓びに満たされていたら、平和な社会と穏やかな眠りが訪れると信じています。



自分でできる分かち合いの行動を、一緒に実践していきませんか。

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